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ホメオパシーのきほんのき

「ホメオパシー」という言葉は聞いたことがあるけれど、よく分からないという人は多いですよね。

日本で「ホメオパスをしています」というと、たまに「あ、スピ系ね」とか「インナーチャイルド癒しね」と言われて困ることも(苦笑 嫌いじゃないけど^^)。

自然療法や代替補完療法などに馴染みのない人には、難しい(怪しい)というイメージもあるのかもしれません。

しろくまくん

わざわざイギリスの大学まで行ってホメオパシーを学んでるのに、1年間ずっと怪しんでなかった?

それまでの自分の中にあった常識とあまりにかけ離れていて、正直、理解できなくて。

当時は不眠で薬漬けだったこともあって、「この人たち何言ってるの?薬がなかったら生活(仕事)にならないよ」と、頑なになって怒りさえ覚えることもあったかな(笑)

でも、今思えば、ホメオパシーの考え方って意外と難しいことではなくて、むしろ自然のことでした。

しろくまくん

そうなの?

とは言え、自分自身や身近な人の体験を目の当たりにしなかったら、いくら説明されても理解に苦しみ、途中で諦めて退学していたかも…。

しろくまくん

じゃ、とりあえず使ってみよー!

いやいや、何も理解しないまま自己流で使っても、失敗することが多いです。

動物、植物、妊婦さんから高齢者まで…誰でも安心して使えるものだけれど、せっかく使うのなら、どんなものか、どのように使うのかくらいは知っておきたいところ。

この記事では、使ってみたいけれどよく分からない方のために、ホメオパシーの基本的な考え方について、私なりの解釈も加えながらゆる〜く(わかりやすく)綴っておこうと思います。

ホメオパシーってなに?

約200年前のドイツで、ドイツ人医師サミュエル・ハーネマンによって体系化され確立した自然療法です。今でも多くの国で使われています。エリザベス女王やベッカム、ボルト選手など各界の著名人・有名人にも愛用者が多いですね。最近では、メーガン妃なども話題になりました。

一言で言うなら、自己治癒力(自分が本来持っている力)をサポートしたり刺激したりして健康になろう!と言う療法がホメオパシーです。「健康」という言葉の定義が一般的なものとは違います。そこはとても大切なので、読み進めてくださいね

ホメオパシーの4大ポイント

  • 自己治癒力をフル活用する類似の法則に基づいた療法
  • こころとからだの調和を取り戻すホリスティックな療法
  • 一人ひとりの感覚・ペースを大切にするパーソナルな療法
  • 必要以上のことはしないシンプルな療法

しろくまくん

ねぇねぇ、類似の法則って?

類似の法則は、ホメオパシー療法の基本となる法則の1つ。

類似の法則とは…健康な人に与えると特定の症状を引き起こす物質を、その症状や似た症状に悩む人に与えると、自己治癒力(本来誰もが持っている自ら心身の調和を取り戻そうとする力)が促進されて治癒に導くという法則のこと。

例えば、普段よく眠れる人が、コーヒーを沢山飲んだら、目が冴えて眠れない!ということがありますよね。逆に、目が冴えて眠れない人が、眠れなくなる症状を引き起こす物質=コーヒー豆を原料としたレメディ(Coff.(コフィア)を摂ると、眠りが促されることがあります。

しろくまくん

レメディって?(汗)

レメディは、re=back(戻す),med=heal(癒す)+ y(接尾語)からなる単語で、癒し戻すものすべての総称

メディカルハーブのことはHerbal remedy(ハーバルレメディ)、フラワーエッセンスのことはFlower remedy(フラワーレメディ)とも言うし、 英文契約書の条項にも救済措置としての意味でremedyという言葉が使われています。

ホメオパシーのレメディは、Homeopathic remedy(ホメオパシックレメディ)と呼ばれ、舐めたり、飲んだり、塗ったりして使うことが多いです。

詳しくは、こちらの記事で紹介しています☆

レメディってなに?

話を類似の法則に戻すと…

ホメオパシーのレメディでなくとも、例えば喉がヒリヒリ痛むときに、生姜飴を舐めたり生姜湯を飲んだことがあると思いますが、ヒリヒリが和らぎますよね。

では、ヒリヒリしていないときの生姜飴や生姜湯はどうでしょう?

喉がヒリヒリしてきます。

ヒリヒリしていない人が生姜飴を舐めると、喉がヒリヒリする。喉がヒリヒリしてる人が舐めるとヒリヒリが和らぐ。これも、類似の法則を利用した民間療法と言えます。

注意
眠れない原因によって、適用するレメディは変わります。眠れない=Coff.ではありません。その理由は後ほど説明しますので、興味のある方は、読み進めてください。

ホメオパシー療法の目指すところ

ホメオパシーは、ホリスティック療法の1つ。

身体の一部をみて、それを局所的にケアするのではなく、身体、心、精神、環境も含めた人全体を通してみて、そのバランス・調和を取り戻すことを目指しています。

一般的には、『病気ではない・症状がない』=健康、と考えられていますが、ホメオパシー的には、病気ではない・症状がないから健康だ、とは限らないと考えています

しろくまくん

どういうこと??(汗)

気温も環境も状況もストレスも毎日変わりますよね。その中で、心もからだも柔軟に対応できる力がある状態が健康なんです。

だから、たとえ症状があったとしても、それが自分でバランスを取ろうとしていたり、元の調和のとれた状態に戻ろうとして、自己治癒力が働いている状態なら、とっても健康とも言えるんです。

むしろ、心身ともに症状が全く出なくなってしまった状態(出すべきものが出せない状態)の方が怖い、とホメオパシーでは考えます。

ホメオパシーの目指すところは自己治癒力(自分が本来持っている力)をサポートしたり刺激して健康になろう!というのがホメオパシー。

 

ホメオパシー的な健康とは、心、体、精神、環境…のすべてにおいて、自分にとってのバランス・調和を取り戻し、意識レベルで豊かなこと。

 

つまり、こころ、からだ、意識、環境など、全てにおいて、自分らしく心地よく生きられている状態を目指しています。

自分らしさってなに?

ホリスティックは、ギリシャ語のHolos(全体)に由来する言葉。HolosはWhole(全体)の語源にもなっているのでイメージが湧きやすいですね。

しろくまくん

だから、ホメオパシーのコンサルテーションって、今気になっていることだけじゃなくて、体の症状や抱えている感情、今の環境、育ってきた環境、好きな食べ物とか、一見何の関係もなさそうなことも聞かれるんだね。

それも1つの理由です。ただ、自分が答えられる範囲で答えれば大丈夫。

覚えておきたいのは、他人や一般的と言われる基準と自分を比べるのではなく、自分にとってのバランス・調和を取り戻すのがホメオパシーの目指すところだということ。

調和のとれた自分は、もしかしたら、今の自分や目指そうとしている自分像とは異なるかもしれない。

けれど、心身に不調を感じているということは、今の自分が本来の自分とは大きくズレていて不自然で、より自然で豊かな状態、より自分らしく心地よくいられる状態が他にあるよ、という心身からのメッセージということもあります。

次の「病気」の捉え方では、その点も少し説明しますね。

ちょっと違う、病気の捉え方

ホメオパシーでは、◯◯病というような病名があるものや、体の機能不全や不調そのものを病気と捉えるのではなく、病気=自分自身の内に流れるバイタルフォースの滞りだと考えます。

しろくまくん

バイタルフォースってなに?スターウォーズに出てくるフォースみたいな感じ?

バイタルフォースは、生命力のこと。自己治癒力、気、生命エネルギーとも訳されます。と言っても、バイタルフォースが滞るイメージって湧かないですよね。

そこで、イラストレーターのクライアントさんにイラストを描いてもらいました!

つまり、症状はバイタルフォースの滞りを知らせる心身からのメッセージ

ホメオパシーのコンサルテーションでは、バイタルフォースの滞りを解消して本来の流れを取り戻すきっかけを与えるレメディを選ぶために、心身からのメッセージを集める作業をします。

いつから、何がきっかけでバイタルフォースが滞ったのか。

もしかするとずーっと昔の出来事や気持ちがキッカケかしれいないし、今の環境が原因のこともあり三者三様。

心身からのメッセージを集める作業とレメディを選択する作業を繰り返すうちに、無意識下にある根本的な滞りの元が少しずつ紐解かれ顕在化してきて、それが癒しに繋がっていくこともあります。

ホメオパシーはオーダーメイド療法

しろくまくん

そう言えば、カナダのTV番組で、数人集まって、同じホメオパシーのレメディを瓶ごと一気に摂って、「頭痛が治らない〜こんなにたくさん飲んでもなにも起こらない〜プラシーボだー!」って叫んでたよ。

それは、ホメオパシーのことをよく知らないから起こる誤解のひとつですね。

しろくまくん

そうなの?でも、偏頭痛持ちの人を集めたらしいよ?

ホメオパシー療法では、基本的には病名だけでレメディを選ぶことはないのです。偏頭痛といっても三者三様。

上の図のように、同じ症状でも一人ひとりの感じ方や取り巻く環境は異なります。一人ひとりに合うレメディを選択するのが本来のホメオパシー。

だから、TV番組で頭痛の症状を持つ人達が同じレメディをとって特に反応がなかったというのは、ある意味当然。

さらに、レメディーにはポーテンシーと呼ばれる希釈振盪度があり、レメディと同じように一人ひとりの「今」に合うものを選ぶのですが、そのポーテンシーの違いも大切な要素だと思います。

ホメオパシーはパーソナル療法病名でレメディを選ぶことはなく、あなたの心と体がどう感じているかを大切にしてレメディを選びます。つまり、ホメオパシーは、一人ひとりに合うレメディやポーテンシーを探す、パーソナルな療法です。

しろくまくん

そう言えば、レメディって一度に大量に摂っても大丈夫なの?

正確には、どんなレメディかにもよるのですが、一般的にセルフケアキットに入って売られているものなら、一度に大量にとっても大丈夫。その理由は、こちらの記事で紹介しています☆

レメディってなに?

ホメオパシーはシンプル

ホメオパシー療法は、必要以上のことはしない、必要以上のレメディを摂ったりもしないもの。

必要以上のことをしないというのは、ただ単に「なにもしない」と言うことではありません。

自己治癒力が動き出したら、穏やかに、速やかに症状が出し切れるように、体を休めたり、温めたり…、自己治癒力の働きは積極的にサポートします。

詳しくはこちらの記事で紹介しています☆

レメディの効果を高める方法

ただ放置するのとは違う、ということだけは覚えておいてください。

「泣かないでー」「おやつ(仕事)あるよ」と、涙を堪え悲しみを心にしまい込ませたり忘れさせたりするのではなく、「泣け泣け〜泣いていいんだよ〜」と、ワンワン泣いて悲しみを味わい尽くしてスッキリ一皮むけて前に進めるようにサポートするイメージかな(笑)

ホメオパシーはシンプル穏やかに速やかに症状を出し切って心身の調和を取り戻すサポートをするのがホメオパシー。サポートに徹して必要以上のことはしない、シンプルな療法。

自分でケアできること・できないこと

ホメオパシーでセルフケアをしてみたいと思ったとき、どこまでがセルフケアの範囲なのか分からないという方が多いです。

ここでは、セルフケアの範囲について軽く触れておきます。

基本的に、セルフケアは急性の症状に対して。

例えば、失恋や離別、死別、ショックなどの気持ちの対処から、家庭の薬箱で対処できるものはセルフケア用のキット(ホメオパシー版の薬箱)があれば対応できます。

症状が数日〜数週間〜数ヶ月〜数年、と慢性化している場合や、事故やアナフィラキシーショック等命に関わる緊急を要するような時、自分が不安を感じた時は、医療機関を受診する選択肢も忘れないようにしましょう。

病院に行っても問題はないと言われるけれど、慢性の症状に悩んでいたり、服用中の薬があるときは、セルフケアではなく、ホメオパスに相談してみましょう。

詳しくはこちらの記事で紹介しています☆

セルフケアでホメオパシーを使う時に注意すること

また、多くのホメオパスがセルフケア講座を開催しているので、少し学んでから使い始めると良いですね。

しろくまくん

誰に習っても同じなの?

全員の講座を受けたことはないので分かりませんが、「きほんのき」は同じはず。ホメオパスの選び方は、こちらで紹介しています☆

ホメオパスの選び方

まとめ

ホメオパシーは、ドイツ発祥の自然療法。

植物や鉱物、動物などの材料から作られる “レメディ” を通して自己治癒力を触発し、心身の調和を取り戻すサポートをします。

一般的なお薬と違い、副作用はなく、また、病名からレメディを選ぶこともなく「あなたがどう感じているのか」を大切にレメディを選ぶため、一人ひとりの状況や感覚に合わせたパーソナルな療法とも言えます。

取り入れるにあたって難しい点は、“自分がどう感じているのか” 自分で自分を観察する必要があるところ。

そして、パーソナルであるが故に、「頭痛ならこのレメディ」と、例外を除いて画一的にレメディを選ぶことができないところ。さらに、症状を直ちに抑え込むものでもないところかな。

しかし、慣れてしまえば、レメディを通して己を知り、人生の質を高めるチャンスを得られたり、自分に合うレメディを使ってセルフケアができるようになります。

それは一生もののスキル。

多少時間はかかるかもしれないけれど、症状を出し切る過程に真摯に向き合い、心身が調和を取り戻すことで、より豊かな人生を送るきっかけとなることもあります。

今の自分が置かれている状況や環境、望んでいることなどを考慮した上で、一般医療とホメオパシーなどの自然療法を賢く使い分けていけたらいいですね。

様々な選択肢がある、自由がある、意思が尊重される、そんな世の中が続きますように。

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